第1回 完全入門編 / 2026.07.14 TUE

生成AIとの
向き合い方

株式会社 法研システムズ 御中 全社員向け第1回 生成AIの基本理解と業務での使いどころ2026年7月14日(火)14:00 - 17:00 / 対面講師 安田 光喜(Givery)
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講師紹介 / INSTRUCTOR
安田 光喜Mitsuki Yasuda
Givery メイン講師 / 生成AIエバンジェリスト
  • 公立はこだて未来大学 修士課程修了(AI・デザイン領域)
  • デザイン会社・デジタル教育会社の設立と運営を経験
  • 生成AI事業を設立・運営、企業研修の設計と登壇を担当
  • 非エンジニア向けの入門研修を数多く担当
今日は専門用語をできるだけ使わずに進めます。「これ初歩的かな」と思う質問こそ歓迎です。詰まったらいつでも手を挙げてください。
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第1回 完全入門編

本日3時間のゴール

難しいことは扱いません。「失敗しても大丈夫、まず触ってみる」を合言葉に進めます。

  • 生成AIが何者で、何を得意とし、どこで間違えるかを理解する
  • 「会社の仕事で入れてよい情報・だめな情報」の線引きを自分で説明できる
  • 聞き方(依頼文)を変えると回答が変わることを、自分の手で体感する
  • 自分の業務×AI活用マップを1枚作り、明日試したいことを1つ決める
今日いちばんの目標は「明日、自分の仕事で1回触ってみたい」と思っていただくこと。完璧を目指す日ではありません。
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第1回 完全入門編

今日の流れ

区分セッション形式持ち帰るもの
導入オリエンテーション講義本日の進め方の理解
講義生成AIの基本理解とリスク講義+デモ使ってよい / だめ の線引き
実践対話実践とAI活用マップハンズオン業務×AI活用マップ(スプレッドシート)
実践実務デモと振り返りハンズオン明日試したいこと1つ

計 [180min]。前半は座学とデモ、後半は手を動かします。発表やグループワークはありません。各自で進め、詰まったら手を挙げてください。

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第1回 完全入門編

今日のお願い 3点

  • たくさん触ってください。話を聞くより、自分の手で試した方が圧倒的に身につきます
  • 「変な答えが返ってきた」を歓迎してください。AIが間違える瞬間こそ、リスクを肌で理解する最良の教材です
  • 遠慮なく質問してください。手を挙げてもチャットでも結構です。一人の疑問は全員の疑問です
使うものは2つだけ。ブラウザの Gemini(gemini.google.com)と Googleスプレッドシートです。難しい設定はありません。
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第1回 完全入門編

全員参加を見える化 クラス共有シート

URLを開く
講師が当日チャットで配布
自分の行を探す
名前の行に記入
毎演習ごとに記録
結果+進み具合
  • 全員で1枚のGoogleスプレッドシートを使います
  • 各演習のあと、結果を一言と進み具合を自分の行に記入します
  • 進み具合は やってみた / つまづき中 / できた の3つから選ぶだけ
正解を競うものではありません。空欄を自分の言葉で埋めることが、今日の『参加』です。講師はこのシートを見て、つまずいている方にすぐ声をかけます。
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SESSION 02 / 講義・デモ [45min]

生成AIの基本理解とリスク

生成AIが何者で、何を得意とし、どこで間違えるのか。座学を中心に、画面で短いデモを挟みながら45分で押さえます。
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第1回 完全入門編

2026年 いまどこにいるのか

87%
日本企業が活用中+推進中
55.2%
日本企業の業務利用率
26.7%
日本の個人利用率
  • 生成AIは『これから来る技術』ではなく、すでに業務で使われている技術です
  • 日本企業で活用中+推進中は87%(前回76%から上昇)
  • 個人利用率は日本26.7%で、中国81.2%・米国68.8%とはまだ差があります
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第1回 完全入門編

生成AIと検索エンジンは別物

検索エンジン(例 Google)

  • 正解の在りかを示す道具
  • キーワードを打って結果を『選ぶ』
  • 1セッション平均 約5分
  • 失敗=結果が古い・偏る

生成AI(例 Gemini)

  • 状況に合わせて回答を組み立てる相手
  • 文脈を伝えて『対話する』
  • 1セッション平均 約14分
  • 失敗=もっともらしい嘘を返す
同じブラウザに文字を打つので混同しがちですが、検索は探す道具、生成AIは一緒に作る相手。使い方の前提が違います。
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講師デモ / DEMO

ライブデモ 1回の依頼 vs 3回の対話

雑な1回だけの依頼
来週の社内勉強会のアジェンダを1行で出して
状況を渡した依頼
あなたは保険業界の研修担当です。来週、新人5名向けに60分で
ガイドラインの読み方を教えます。アジェンダを5ブロックに分け、
各ブロックの所要分も付けてください。
同じGeminiに投げて、回答品質の差を見ていただきます。次のセッションでは、これを皆さん自身の手で体験します。
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リスク / RISK

リスク1 ハルシネーション もっともらしい嘘

時期・場所何が起きたか
2023年6月 米国弁護士がChatGPTの架空判例6件を裁判書面に引用。発覚し罰金5,000ドル(Mata v. Avianca)
2024年2月 カナダエアカナダのチャットボットが嘘の払い戻し案内。会社が敗訴し賠償命令
2025年10月 豪州デロイトが政府納品の29万豪ドルレポートで架空引用約20件。契約最終支払分を返金

生成AIは確率的に次の言葉を選ぶ仕組みのため、自信満々に存在しない事実を語ることがあります。

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第1回 完全入門編

なぜ嘘をつくのか そして鉄則

依頼文を受け取るあなたの質問
次に来そうな言葉を確率で選ぶ『事実か』ではなく『それらしいか』で選ぶ
流暢な文章として出力自信のある口調で返る
AIは事実を調べて答えているのではなく、それらしい続きを組み立てている。だから自信満々に間違えます。
  • 出力には必ず人間の目で出典確認を入れる
  • とくに数字・固有名詞・法令条文・判例は、原典を確認せずに文書化しない
  • 『便利だから』で省略すると、デロイトと同じことが起きます
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リスク / RISK

リスク2 情報漏洩とシャドーAI

事例内容
2023年 サムスン電子解禁から20日で機密ソースコード等3件が流出。後に全面禁止
2025年 世界生成AIアカウント認証情報約2,000万件がダークウェブに流出(端末のマルウェア由来)
約5人に1人
業務利用者のシャドーAI該当
45%
社内AI規程がない
シャドーAI=会社が把握していないAI利用。入力した情報がどこへ行くか分からないまま使うのが、いちばん危ない状態です。
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第1回 完全入門編

入れてよい情報・避けたい情報

避けたい入力

  • お客様氏名・契約番号・健診結果などの個人情報
  • 社内の未公開資料・稟議書・人事情報
  • 取引先との非公開やり取り・見積金額
  • ID / パスワード / APIキー

入れて問題ない入力

  • 公開済みのプレスリリース・ニュース要約
  • 個人を特定できない形に加工した業務文章
  • 架空のダミーデータを使ったシミュレーション
  • 一般的な業界用語の説明依頼
本研修で扱う Gemini for Workspace(業務契約版)は、入力がモデル学習に使われない設計です。それでも『避けたい入力』は社内ルールとして守る運用が現実的です。
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第1回 完全入門編

向き合い方の原則 5つ

  • AIは対話相手であって検索ではない。1回で諦めず、3回4回と聞き返す前提で使う
  • 1回で終わらせない。追加で『もっとこうして』と磨くのが正しい使い方
  • 出力は必ず人間が確認する。数字・固有名詞・法的記述は原典の照合を省略しない
  • 個人情報・顧客情報・契約情報は入れない。判断に迷ったら入れない
  • 正しく使えば味方になる。困ったら情シス・上長に相談できる組織がAI活用で伸びる
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SESSION 03 / ハンズオン [65min]

対話実践とAI活用マップ

ここから手を動かします。3つのお題で『聞き方を変えると回答が変わる』を体感し、自分の業務を棚卸しして活用マップを作って持ち帰ります。
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第1回 完全入門編

すべての演習は4ステップで進む

1 考える
何を伝えれば良い回答が返るか1〜2分予想
2 書く
自分の言葉で依頼文を書く
3 実行
Geminiに投げて回答を読む
4 答え合わせ
hintsの参考例と自分の依頼文を並べる
『考える』を飛ばさないのがコツ。参考プロンプトを先に見るとコピー作業になり、体験が残りません。答え合わせは講師の合図で hints フォルダを開きます。
  • 参考プロンプトは hints/stepNN_xxx.md に入っています
  • 開くのは Step4『答え合わせ』のタイミングだけ
  • 各お題のあと、クラス共有シートの自分の行に気づきを1行残します
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演習 / [12min]

お題1 会議アジェンダを対話で磨く

  • お題=来週の社内勉強会(60分・新人5名・テーマは保険業界の生成AI活用)のアジェンダ
  • Step2 まず自分の言葉で1回目の依頼を書いて投げる
  • Step3 回答を読み、『もっとこうして』を2回追加で投げる。3ターン目の変化に注目
  • Step4 hints/step01_aiagenda_hint.md を開き、自分の依頼文と並べる
参考の1ターン目(答え合わせで開く)
あなたは保険業界の研修担当です。
新人5名向けに60分の勉強会を開きます。
テーマは保険業界での生成AI活用事例。
60分を5ブロックに分け、各ブロックの所要分・
狙い・持ち帰りを表で出してください。
持ち帰り=役割・状況・出力形式の3点セットを渡すと回答が化ける、という体感。短い1発で完璧を求めないのがコツです。
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演習 / [12min]

お題2 謝罪メールで抽象 vs 具体を比べる

A 抽象版
お客様への謝罪メールを書いてください。
B 具体版
あなたは健康保険組合のお客様窓口担当です。
健診結果の通知が予定より3営業日遅れて発送されました。
件名30字以内・本文300字程度で、事実関係・お詫び・
再発防止策・連絡先を含めてください。敬語は丁寧めに。
  • AとBの2通りを書いて、両方Geminiに投げる
  • どちらがそのまま使える文面か、何が差を生んだか観察する
  • Step4 hints/step02_apologymail_hint.md で抜けた要素を確認
  • 注意 本物の氏名・契約番号・健診結果は入れない。設定はすべて架空
差を生むのは状況の事実・含める要素・文字数とトーン。抽象版は汎用文、具体版は『いま必要な文面』に近づきます。
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演習 / [8min]

お題3 自分のテーマで挑戦

  • 今週の自分の業務から、AIに手伝ってもらえそうな1件を選んで投げる
  • 迷ったら下の4テーマから1つ選んでください
  • 進め方=2分考える → 4分書いて投げる → 2分答え合わせ
  • Step4 hints/step03_freetheme_hint.md はテーマ別に参考例あり
  • 長文の社内通達を5行に要約させる
  • 難しい業界用語を中学生にもわかる言葉で言い換えさせる
  • 表形式のメモを議事録の体裁に整え直させる
  • 来週のスケジュールを投げて優先順位を相談する
ここでも行数・出力構成・読み手の前提を渡すのがコツ。曖昧な『いい感じに』では曖昧な答えしか返りません。
Givery第1回 完全入門編20 / 28
持ち帰り成果物 / [23min]

業務×AI活用マップ 何を作るか

記入内容
A 業務名1週間で発生する業務を1行1件週次報告メール作成
B 頻度毎日/週N回/月1回 など週1回
C 所要1回あたりの時間30分
D AIで省ける部分下書き/要約/整形 など下書き作成
E 個人情報あり / なしなし
F 優先度高/中/低(効果×安全性)
G 第2回で深掘り○ を付ける
配布データの templates/業務×AI活用マップ_テンプレート.csv をGoogleスプレッドシートにインポートして使います。業務イメージが湧かない方は 業務メモ_サンプル.csv を参考に。
Givery第1回 完全入門編21 / 28
演習 / [23min]

業務棚卸しワーク 4ステップ

1 棚卸し [8min]
A〜C列 業務を10件以上書き出す
2 適用判定 [8min]
D〜F列 省ける部分・個人情報・優先度
3 1件試す [5min]
優先度『高』から1件Geminiで試す
4 印 [2min]
G列に第2回で深掘りしたい業務へ○
  • AIは人の代わりではなく、下書き・要約・整形などの部分タスクを引き受けるのが得意
  • 個人情報『あり』の業務は、第1回では高優先にしない(第2回で扱います)
  • ○ は3〜5件に絞ると第2回が動きやすい
  • Step4 hints/step04_activitymap_hint.md で観点を確認
仕上げに、クラス共有シートへ『○を付けた業務名』と『Step3で試した結果』を1行記入。1件でも実際にAIを使えていれば、本日のゴールは達成です。
Givery第1回 完全入門編22 / 28
SESSION 04 / ハンズオン [55min]

実務デモと振り返り

業務でよく出てくる『画像読み取り・文書差分・表データ集計』の3つをGeminiで体験します。講師がお見せしつつ、お手元でも一緒に試してください。
Givery第1回 完全入門編23 / 28
講師デモ+手元体験 / [10min]

デモ1 画像から情報を抜く

  • 講師画面で、架空の会議スライド画像をGeminiにアップロード
  • OCR(文字起こし)・要約・構造化が一度に走るのを確認
  • お手元では、自席のスクショ1枚(個人情報を含まないもの)で試す
依頼例
この画像の要点を2行で。
気づいた点があれば追記してください。
画像をそのまま読ませて要点を抜けるのが、Geminiの強みのひとつ。個人情報の写り込みには注意してください。
Givery第1回 完全入門編24 / 28
講師デモ+手元体験 / [15min]

デモ2 2文書の差分を抽出

  • 配布の demo_data/社内通達_v1.txt社内通達_v2.txt(架空の在宅勤務制度改定)を貼り付ける
  • 改訂前後の差分検出と、変更の意図推定を一気に処理
  • 目視で見落としがちな変更も、表で一覧化される
依頼例
変更点を箇条書きで列挙し、各変更の意図を
1行で推定してください。
表形式で出力してください。
2つの文書を貼って『どこが変わったか』を出させる使い方。規程改定・契約書の版管理などで効きます。
Givery第1回 完全入門編25 / 28
講師デモ+手元体験 / [15min]

デモ3 表データから集計と関数を生成

  • 配布の demo_data/月次売上_ダミー.csv(架空の4部門×6ヶ月)を貼り付ける
  • 部門別合計・前月比・外れ値の指摘までまとめて返る
  • Excelではなく Googleスプレッドシート前提の関数(QUERY、ARRAYFORMULA 等)が返るのを確認
依頼例
部門別の売上合計と前月比を出してください。
外れ値があれば指摘し、グラフ化に向いた切り口、
Googleスプレッドシートで使える関数案も添えてください。
表を貼るだけで集計の方針と関数案まで返る。『どう数えるか』の相談相手として使えます。架空の4月の急減を外れ値として拾うか観察。
Givery第1回 完全入門編26 / 28
振り返り / [15min]

振り返り クラス共有シートに記入

  • 今日いちばん驚いたこと、新しく知ったことを1つ
  • 明日1つだけ業務で試すとしたら、何を試すか
  • 第1回で疑問に残ったこと、第2回で深掘りしてほしいこと
3問を共有シートの自分の行(振り返り欄)に記入してください。書き終えたら、講師が数名を指名して全体に共有します。空欄が残っていたら、退室前に一言だけでも書き足してください。
Givery第1回 完全入門編27 / 28
第1回 完全入門編

宿題と第2回へ

第2回までの宿題
業務で1回、Geminiを使ってみてください(5分でも構いません)。『使ってみた/うまくいった/うまくいかなかった』事例を1つ持って、第2回にお越しください。第2回はその事例共有から始めます。
テーマ到達点
第1回(本日)完全入門編業務で1件AIを使えた成功体験
第2回基礎研修:プロンプト実践自部署向けAI活用計画書
第3回エンジニア向け:業務効率化開発ワークフロー×AI活用マップ
本日いちばんの目標は『明日触ってみたい』と思っていただくこと。マップに書いた1件、ぜひ明日試してみてください。3時間お疲れさまでした。
Givery第1回 完全入門編28 / 28
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